スタンフォードで”イケてる”とされるキャリアとは?

スタンフォードで”イケてる”とされるキャリアとは?

僕が学部時代に就活をしていた頃は、コンサル、投資銀行、総合商社あたりを選ぶことが「イケてる」キャリアだと思っている人が多かった気がする。

今はどうなってるんだろうなぁ~と、ふと思ったので調べてみた。


(出所:OneCareer 2019年 東大京大就活ランキング」)

なるほど…、大して変わっていない気がする…。

強いて言うならば投資銀行の人気が落ちたか。

こんなランキング自体、日本特有の受験戦争の産物のような気がするが、スタンフォードも例に漏れず、このように人気な企業や業界は存在する。

スタンフォードで”イケてる”とされるキャリアとは…?

イメージを描いてみると下記の通りになる。

 

やはり、最もかっこよく、尊敬されるのは起業であり、それ以外は何も関係ない、というところだろう。

他のビジネススクールに通う友人の話を限りでは、他だとここまで起業が崇拝されることはないようだが、実際のところの比較感は分からない。

強いて言うならば、GSBは他校と比べて就職率が多少低く、それは起業を志す者が多いからだと言われている。

実際に、1年目で既に6人(1学年あたり420人)が起業し、著名VCから資金調達($1mil~4.5mil)を得て中退している。

まだ準備中であったり、学校に通いながら事業を回している者もいるので、2年間のMBA卒業直後ではクラスの15%程度が起業しているらしい。
(https://www.gsb.stanford.edu/sites/gsb/files/report-2018-mba-employment-report.pdf)

そもそもGSBのキャンパスはこの人(写真)の寄付で成り立ってるので、そりゃあ起業家を崇拝するようになっちゃいますよね。


(普通にキャンパスを歩いてたらNikeの創業者Phil Knightを発見)

とはいえ、何だかんだ15%程度なので、大半は就職する訳だ。

上記の図では、その残りの85%の人をを括ってしまったが、細分化してみると下記のようなイメージになる。(データに基づかない筆者の偏見、かつ抜け漏れ多数)

個人的に意外だったことが何点かある。

①ファイナンス(バイサイド)が人気

勝手なイメージだが、留学前は、ビジネススクール(特に西海岸のスクール)はスタートアップ至上主義だと思っていた。

確かにスタートアップ(勿論、ある程度有望なものに限るが)も人気自体はあるが、それをファイナンスが上回っているイメージだ。

勿論、ビジネススクールを出てから敢えて投資銀行に飛び込もうと思う人はかなり少数派だが、投資銀行・PE・VC・HF・コンサル出身のクラスメートの多くは、PEやHFを第1希望にしている。

どうやら、僕の代からAdmission Directorが元HBSのAdmission Directorに代わったらしく、その影響もあり、GSBのポートフォリオが今までになくHBSっぽく、HBSはどうやら逆の傾向があるらしい。
多分、そんなことも影響しているのだろう。

②VCの人気が落ち始めている?

上記の通り、ファイナンス自体はとても人気だが、VCの勢いが多少落ち着いてきている様に見受けられる。

これまでよりも、Post-MBAのキャリアとしてVCを志す人が減ってきているのは、VCからGSBに来ている友人も言っていることだ。

その背景にあるのは、「飽和したVCマネー」と「オペレーション経験の再評価」だろう。

ベイエリアでは、有象無象のVCが存在しており、ある程度優秀な経営者・スタートアップであれば、誰かしらからファイナンスを得ることはそこまで難しくないと言われている。

最近は、日本でも同様のことが言われているが(日本の場合はスタートアップが少ないことにも起因しているが)、そうなってくると、お金についた「色」を選ぶゲーム(資金提供者視点では色を付けるゲーム)になってくる。

そのような戦いになってくると、ファーム×個人としての色が重要になってくるが、MBA卒の一般的なキャリア(コンサルや投資銀行で2~3年勤務してからMBA)の人材にそこまでの特色はないことが多い。
となると、Sequoiaのような超一流ファームに入るしかないが、実績やその他特色がないと、それも厳しい。

それが2つ目の「オペレーション経験の再評価」に繋がるのだが、結局上記のような一般的なキャリアでは個人として十分な色を付けることが難しいと思い、いきなりPost-MBAでVCに飛び込むのではなく、まずはスタートアップでのオペレーション経験を積むことを選択する人が多い。

それはVC未経験者のみならず、VCを経てGSBに来ている友人にも同様の傾向が見られる。

例えば、New Enterprise Associates($20billion以上のcommitted capitalを持つ老舗VC)出身の友人は、何れNEAに戻ってパートナーを目指したいものの、自分のエッジを出すべくサマーインターンではAmazonのPMとして働き、Post-MBAもテック企業のPMになる予定だ。(そういえばSequoia出身の友人もサマーはAmazonのPMとして働いている…、Amazon人気だな)

この傾向自体、VC界隈では何回も行ったり来たりしているので、珍しいことではないらしいが、少なくとも今はオペレーション経験が重視される時期なのだろう。

③「どの企業」というより「どの職種」が重要

どの企業に就職するかは大事なものの、それより職種(Role・Position)について拘る人が多いイメージだ。

その傾向が特に顕著なのが、PM(Product Manager)職だろう。

個人的には、日本のテック企業やその他スタートアップの状況はあまり把握していないのだが、少なくともアメリカのテック企業での花形はダントツでPM。
同じGoogle出身でも、Google PM出身かどうかで、全く扱いが変わる(就職市場でも学校内でも)。

自分自身がコンサル・ファンドにしかいたことがなかった為、給料含め、こんなにも扱いが違うものなのかとびっくりしたが、そういうこともあり、やはりPost-MBAでもPMに拘る人が多い。

とはいえ、同じ「PM」と言えど、企業によっての要件はかなりバラついている。
例えば、FacebookのPMは比較的文系職のような要素が強く、非エンジニアでもPMになることが可能だが、GoogleのPMは技術バックグランドが求められる。

その為、PMを目指す者は、それぞれの経歴に応じて、ターゲット企業群を決めて憧れのPM職を狙っている。

PMが最も顕著な例なので取り上げたが、他の職種も同様の傾向はある。

例えば、コンサル出身者が、テック企業にキャリアチェンジしようと思った場合、最も入りやすいのは過去の経験との親和性が高い「Corporate Strategy」であったり、「Business Development」であったりする。

しかし、僕の周りのコンサル出身のクラスメートの多くは、もう少し前職の経験から大きく異なるようなピボットをしたいと考えている人が多い。
そのような友人たちは、どの企業に入れるか、より、どの企業であれば自分のやりたいRoleをくれるか、ということにより重きを考えて、次のキャリアを考えている。

 

自分含め、MBA生はこの夏休みにインターンを通して、卒業後に追及したいキャリアを検証しているので、夏休み後に再集結して、それぞれの示唆について共有し合うのが楽しみだ。

 

Othersカテゴリの最新記事